意外と知らない?モデル事務所の歴史とファッション誌との関係

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「えっ、モデル事務所って、そんなに昔からあったの?」

ファッション雑誌をめくるたび、華やかなモデルたちの姿に目を奪われる私たち。
でも、彼女たちを支える「モデル事務所」の歴史や、雑誌との深い関係性については、意外と知らないことが多いのではないでしょうか。

かくいう私も、出版社でファッション誌の編集に携わり、その後フリーランスとして多くのモデル事務所を取材してきた一人です。
今回は、そんな経験を通じて見てきた、モデル業界の“華やかさ”と、その裏にある“努力”の歴史を紐解いていきたいと思います。

「モデル事務所とファッション誌って、切っても切れない関係なのね…!」

この記事を読み終えた時、きっとそう感じていただけるはずです。
長年ファッション業界に携わる中で、私が感じてきた両者の密接な関係性、そして未来へのヒントを、余すところなくお伝えします。

なお、大阪や東京でモデル事務所をお探しの企業様、あるいはモデル志望者の方はロワモデルマネジメントがおすすめです。

比較的新しいモデルエージェンシーですが、代表である藤原宏旨氏自身が関西トップモデルという、なかなかユニークなモデル事務所です。

モデル事務所の歴史をひもとく

「モデル事務所って、いつからあるんだろう…?」

そう思ったことはありませんか?
実は、その歴史は意外と古く、ファッション業界の発展と共に、独自の進化を遂げてきたのです。

世界的に見るモデルエージェンシーの誕生と日本への導入

モデル事務所の起源は、1920年代のアメリカに遡ります。
当時、ファッションショーや広告に起用されるモデルは、個人で活動することが一般的でした。
しかし、業界の成長と共に、モデルのマネジメントやプロモーションを専門とする「モデルエージェンシー」が誕生したのです。

  • 世界初のモデル事務所とされるのは、1923年にニューヨークで設立された「ジョン・ロバート・パワーズ・スクール」。
  • その後、1940年代には「フォード・モデルズ」など、現在も世界的に有名なエージェンシーが登場しました。

一方、日本にモデル事務所が導入されたのは、戦後のことです。

「私の記憶が正しければ…、確か、最初はほんの一握りの事務所からスタートしたはず。」

1950年代、高度経済成長期を迎えた日本では、広告やファッション産業が急速に発展。
これに伴い、モデルの需要も高まり、専門的なマネジメントを行う事務所が設立され始めたのです。

  1. 1953年:日本初のモデルエージェンシーとされる「SOSモデルエージェンシー」が設立。
  2. 1960年代:「東京モデルエージェンシー」など、大手事務所が次々と誕生。

当初のモデル事務所は、モデルのスケジュール管理やギャラ交渉など、事務的な業務が中心でした。
しかし、ファッション誌との連携が深まるにつれ、モデルの育成やブランディングにも力を入れるようになっていったのです。

日本独自の進化:広告モデルからファッションアイコンへ

日本のモデル事務所は、海外とは異なる、独自の進化を遂げてきました。

「最初は、テレビCMや企業の広告に出るモデルさんが中心だったのよね。」

私がまだ出版社で駆け出しの編集アシスタントだった頃、モデル事務所といえば、広告モデルの派遣が主な業務でした。
しかし、1970年代以降、ファッション雑誌が台頭し、専属モデルという概念が生まれると、状況は一変します。

  • ファッション誌は、読者にとって憧れの存在となるモデルを求めていました。
  • 一方、モデル事務所は、雑誌の誌面を通じて、所属モデルの知名度を高めたいと考えていました。

この利害の一致が、両者の関係性をより強固なものにしたのです。

「大学時代、文化祭でモデルショーの運営に関わったことがあるんです。その時、すでに事務所に所属しているモデルさんと、そうでないモデルさんの違いを目の当たりにしました。」

事務所に所属するモデルは、ウォーキングやポージングの基礎がしっかりしているだけでなく、自己プロデュース能力も高かったのです。
これは、事務所がモデルの教育に力を入れ始めたことの表れだったのでしょう。

比較項目事務所所属モデルの特徴フリーランスモデルの特徴(当時)
スキルレベルウォーキング、ポージング、表現力など、基礎から応用まで高いレベルで習得していることが多い。個人差が大きい。独学でスキルを磨いている場合もあれば、モデルとしての基礎が不足している場合もある。
自己PR能力事務所のサポートを受け、自分の強みや魅力を効果的にアピールできる。自分で仕事を探し、交渉する必要があるため、自己PR能力が必須。ただし、事務所所属モデルに比べると、アピールする機会が限られている場合が多い。
プロ意識事務所の看板を背負っているという自覚があり、プロ意識が高い。個人差が大きい。プロ意識が高い人もいれば、アルバイト感覚でモデル活動をしている人もいる。
仕事の獲得機会事務所が仕事を紹介してくれるため、安定して仕事を得やすい。また、大手クライアントや有名雑誌の仕事など、フリーランスでは得にくい仕事のチャンスもある。自分で仕事を探す必要があるため、仕事の獲得機会が不安定になりがち。また、大手クライアントや有名雑誌の仕事は、事務所所属モデルに比べて得にくい傾向がある。
サポート体制事務所のマネージャーやスタッフが、スケジュール管理、ギャラ交渉、悩み相談など、多方面からサポートしてくれる。基本的に全て自分で行う必要がある。ただし、一部のフリーランスモデルは、個人的にマネージャーを雇ったり、他のフリーランスモデルと協力したりして、サポート体制を整えている場合もある。

こうして、日本のモデル事務所は、単なる「モデルの派遣会社」から、ファッションアイコンを育成する「プロフェッショナル集団」へと進化を遂げていったのです。

ファッション誌とモデル事務所の関係を読み解く

「モデル事務所とファッション誌って、どういう関係なの?」

ここまで読んで、そんな疑問を持たれた方もいるかもしれません。
この章では、両者の“切っても切れない関係”を、さらに深く掘り下げていきましょう。

誌面を彩る才能を発掘する仕組み

私がファッション誌の編集者として働いていた頃、モデル事務所は、新しい才能を発掘するための、最も重要なパートナーでした。

「毎月のように、新しいモデルさんのプロフィールが送られてくるんです。それを一枚一枚チェックして、気になる子がいれば、事務所に連絡して…。」

編集部は、常に雑誌のイメージに合う、新鮮なモデルを探しています。
一方、モデル事務所も、所属モデルを売り込むために、積極的に編集部にアプローチしてきます。

  • 編集部は、モデル事務所から送られてくるプロフィールやコンポジット(モデルの宣材写真)を参考に、オーディションや撮影に呼ぶモデルを選びます。
  • 事務所は、編集部の要望に応えられるよう、所属モデルのスキルアップやイメージ管理に力を入れます。

「まさに、二人三脚で雑誌を作り上げている感じでしたね。」

時には、編集部と事務所が共同で、新人モデル発掘オーディションを開催することもありました。
こうしたオーディションは、雑誌の知名度アップにもつながるため、両者にとって大きなメリットがあったのです。

「そういえば、読者モデルから事務所所属のプロモデルになるケースも増えましたね。」

読者モデルは、一般の読者から選ばれるため、親近感があり、読者の共感を呼びやすいという特徴があります。
しかし、プロのモデルとして活躍するためには、さらに高度なスキルや表現力が求められます。
そこで、モデル事務所は、才能ある読者モデルに声をかけ、所属モデルとして育成するようになったのです。

成功を支える舞台裏:厳しい管理と多面的サポート

モデル事務所は、所属モデルが最高のパフォーマンスを発揮できるよう、様々なサポートを提供しています。

「モデルって、華やかなイメージがあるけど、実際はすごく大変なお仕事なんです。」

私がフリーランスのライターとして、モデル事務所を取材するようになって、改めてそう感じました。
美しいスタイルを維持するための食事制限やトレーニング、長時間の撮影、不規則なスケジュール…。
モデルは、常に高いプロ意識と自己管理能力が求められる職業です。

  1. ウォーキング、ポージングのレッスン:
    • 専属の講師による指導で、基礎から応用まで徹底的に学ぶ。
    • ファッションショーや撮影で求められる、様々な表現力を身につける。
  2. メイク、ヘアスタイリングのレッスン:
    • プロのメイクアップアーティストやヘアスタイリストから、最新のトレンドやテクニックを学ぶ。
    • 自分の魅力を最大限に引き出す、セルフプロデュース能力を高める。
  3. 栄養指導、メンタルケア:
    • 管理栄養士による食事指導で、健康的な体型を維持する。
    • カウンセラーによるメンタルサポートで、精神的なストレスを軽減する。

「事務所によっては、モデル一人ひとりに専属のマネージャーがついて、スケジュール管理から悩み相談まで、きめ細かくサポートしているところもあります。」

私が取材したあるモデル事務所では、マネージャーがモデルの家族とも密に連絡を取り合い、生活面までサポートしていました。
こうした手厚いサポート体制が、モデルの才能を最大限に引き出し、長期的な活躍を支えているのです。

サポート内容具体的な取り組みモデルへのメリット
スキルアップウォーキング、ポージング、演技、メイク、ヘアスタイリング、語学などのレッスン表現力や自己プロデュース能力が向上し、仕事の幅が広がる。
健康管理食事指導、トレーニング指導、定期的な健康診断健康的な体型を維持し、ベストコンディションで仕事に臨める。
メンタルサポートカウンセリング、メンタルトレーニングストレスを軽減し、精神的な安定を保てる。
スケジュール管理オーディション、撮影、イベントなどのスケジュール調整、移動手段の手配仕事に集中できる環境が整う。
ギャラ交渉クライアントとのギャラ交渉、契約書の確認適正な報酬を得られる。
トラブル対応クライアントとのトラブル、SNSでの炎上など、様々な問題への対応安心して仕事に取り組める。
キャリアプランニング将来の目標設定、キャリアアップのためのアドバイス長期的な視点でキャリアを築ける。

進化するファッション業界とモデル事務所の今

「ファッション業界って、本当に変化が速いですよね。」

私がこの業界に入った頃と比べると、その変化のスピードは、ますます加速しているように感じます。
特に、インターネットの普及は、ファッション業界全体に大きな影響を与えました。

オンラインメディア時代:SNSとバーチャルモデルの台頭

かつて、ファッションの情報源といえば、雑誌が中心でした。
しかし、今では、ウェブサイト、ブログ、SNSなど、オンラインメディアが主流となっています。

  • モデル事務所も、この変化に対応するため、ウェブサイトやSNSでの情報発信に力を入れています。
  • 所属モデルのプロフィールや最新情報を公開するだけでなく、撮影の舞台裏やオフショットなどを積極的に発信することで、ファンとのエンゲージメントを高めているのです。

「私が担当しているウェブメディアでも、モデルさんのSNSでの発信力は、とても重要視されています。」

フォロワー数の多いモデルは、それ自体がメディアとしての価値を持ちます。
そのため、モデル事務所も、所属モデルのSNS運用をサポートしたり、インフルエンサーとしての育成に力を入れたりするようになっています。

さらに、近年注目されているのが、「バーチャルモデル」の存在です。

バーチャルモデルとは、CGで作成された、実在しないモデルのこと。
年齢や国籍、容姿などを自由に設定できるため、ブランドイメージを表現する上で、新たな可能性を秘めていると注目されています。

「海外のコレクションレポートを翻訳していると、バーチャルモデルを起用したブランドの事例をよく目にします。」

もちろん、バーチャルモデルには、倫理的な問題や、表現力の限界など、課題も多くあります。
しかし、技術の進歩と共に、その存在感は、ますます大きくなっていくでしょう。

多様化するモデル像と専門性

かつて、モデルといえば、スリムで長身、特定の年齢層といった、画一的なイメージがありました。
しかし、近年では、モデルの多様化が進んでいます。

  • プラスサイズモデル、エイジレスモデル、トランスジェンダーモデルなど、様々な個性を持つモデルが活躍するようになりました。
  • これは、ファッション業界が、多様性を受け入れ、より多くの人々に共感される表現を目指すようになったことの表れです。

「ストリートスナップから人気が出て、事務所に所属するようになったモデルさんもいますね。」

SNSの普及により、一般の人々がファッションアイコンとなるケースも増えています。
こうした流れを受け、モデル事務所も、従来の「モデル」の枠にとらわれない、多様な人材を求めるようになっています。

また、モデルの専門性も細分化されています。

  1. ファッションモデル:
    • ファッションショーや雑誌の撮影を中心に活躍。
    • 高い表現力やウォーキング技術が求められる。
  2. コマーシャルモデル:
    • 広告やCMを中心に活躍。
    • 親しみやすさや演技力が求められる。
  3. パーツモデル:
    • 手、足、髪など、体の一部に特化したモデル。
    • 美容関連の広告などで需要が高い。
  4. インフルエンサーモデル:
    • SNSで高い影響力を持つモデル。
    • 商品PRやイベント出演など、活動の幅が広い。
  • ビューティーモデル、フィットネスモデルなど、特定の分野に特化したモデルも増えています。
  • モデル事務所は、こうした多様なニーズに対応するため、所属モデルの専門性を高め、それぞれの分野で活躍できるようなサポート体制を整えているのです。

モデル事務所とファッション誌が描く未来

「モデル事務所とファッション誌は、これからどうなっていくんだろう…?」

ここまで、両者の歴史と現状について見てきましたが、最後に、その未来について考えてみましょう。

世界に通用するモデル輩出への課題と展望

日本のモデル事務所は、これまで、国内市場を中心に活動してきました。
しかし、近年では、海外のコレクションや雑誌で活躍する日本人モデルも増えています。

「私が取材したモデルさんの中にも、海外のエージェンシーと契約して、世界を舞台に活躍している方がいます。」

しかし、世界的に見ると、日本のモデルの存在感は、まだまだ小さいと言わざるを得ません。

  • 言葉の壁、文化の違い、体型や骨格の違いなど、日本人モデルが海外で活躍するためには、様々な課題があります。
  • モデル事務所は、こうした課題を克服するため、所属モデルの語学教育や、海外のエージェンシーとの連携を強化する必要があります。

「日本のモデル事務所が、もっと積極的に海外に打って出るべきだと、私は思います。」

例えば、日本の伝統文化や美意識を、ファッションを通じて世界に発信するようなプロジェクトを、モデル事務所が主導で行うこともできるはずです。

課題具体的な取り組み例期待される効果
言葉の壁語学レッスンの提供、海外のエージェンシーとの提携、海外での活動サポートモデルが海外のクライアントと円滑にコミュニケーションできるようになり、仕事の幅が広がる。
文化の違い異文化理解研修、海外でのマナー講座、現地での生活サポートモデルが海外の文化や習慣に適応しやすくなり、現地での活動がスムーズになる。
体型・骨格の違い海外の基準に合わせた体型管理指導、海外のファッションショーや撮影に対応できるウォーキング・ポージング指導モデルが海外のファッション業界で求められる体型や表現力を身につけ、活躍の場を広げられる。
海外エージェンシーとの連携不足海外エージェンシーとの情報交換、合同オーディションの開催、モデルの交換留学日本人モデルの海外進出の機会が増え、国際的な活躍を後押しできる。
国際的なPR不足海外のファッションイベントへの参加、海外メディアへの露出、SNSでの情報発信(多言語対応)日本人モデルの国際的な認知度が高まり、海外での仕事のオファーが増える可能性がある。

新しいメディア環境での協業アイデア

オンラインメディアの台頭により、ファッション誌とモデル事務所の関係性も、変化を迫られています。

「雑誌の売上が落ち込んでいる今、モデル事務所とファッション誌は、もっと新しい形で協力していく必要があると思います。」

例えば、以下のような協業アイデアが考えられます。

  1. デジタルコンテンツの共同制作:
    • ファッション誌のウェブサイトやSNSで、モデル事務所所属のモデルを起用した動画コンテンツや、バーチャルファッションショーなどを展開する。
    • 読者は、雑誌の誌面だけでなく、オンラインでもモデルの魅力に触れることができる。
  2. モデル自身がメディアになる:
    • モデル事務所は、所属モデルのSNS運用をサポートし、インフルエンサーとしての育成に力を入れる。
    • モデルは、自身のSNSを通じて、ファッションやライフスタイルに関する情報を発信し、ファンとのエンゲージメントを高める。
  3. オンラインサロンやファンクラブの運営:
    • モデル事務所とファッション誌が共同で、オンラインサロンやファンクラブを運営する。
    • 読者やファンは、モデルと直接交流したり、限定コンテンツを楽しんだりすることができる。

「モデル事務所とファッション誌が、それぞれの強みを生かしながら、新しい価値を創造していくことができれば、ファッション業界はもっと面白くなるはずです。」


まとめ

「モデル事務所とファッション誌の関係性って、奥が深い…!」

この記事を通じて、そんな風に感じていただけたなら、とても嬉しいです。

  • モデル事務所は、ファッション業界の発展と共に、単なる「モデルの派遣会社」から、才能を育成し、ブランディングする「プロフェッショナル集団」へと進化を遂げてきました。
  • ファッション誌は、モデル事務所にとって、所属モデルを世に送り出すための、最も重要なパートナーであり続けています。

両者の関係性は、時代と共に変化しつつも、その本質は変わりません。
それは、「美」を追求し、人々に感動や喜びを届けること。
そして、その「美」を支えるのは、表舞台に立つモデルだけでなく、裏方で働く多くの人々の努力と情熱です。

「私が長年この業界を見てきて、一番伝えたいことは、そこなんです。」

華やかなファッションの世界。
その裏側には、モデルたちのたゆまぬ努力、事務所スタッフの献身的なサポート、そして、ファッション誌編集者の熱い思いがあります。

この記事を読んだあなたが、ファッション雑誌を手に取った時、あるいは、SNSでモデルの投稿を見た時、少しでもその裏側にあるストーリーに思いを馳せていただけたら…。
そして、ファッションという文化を、より深く、多面的に楽しんでいただけたら、これ以上の喜びはありません。

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